ART-SCHOOL

私は第2期ART-SCHOOLが始まってすぐのころに彼らを知った。
だから正直メンバーチェンジ前の彼らのことは知らなかったので、第1期、2期の音源を抵抗なく今まで聴いて来れたのが事実だ。
メンバーチェンジの衝撃と悲しみにぶち当たったわけでもなかったのだ。

しかし

その第1期で日向と大山が脱退して、解散の危機に陥ったこのバンドを、フロントマン木下が諦めかけていたそのバンドを、
「それでも俺は続けたい。」
と言って、救ったとも言える、ドラマー桜井が、5月8日のライブをもって、脱退することが決定した。

なぜだ、という気持ちでいっぱいだった。
彼がいたから今のバンドがある。
メンバーチェンジして、今やっとバンドの芯がしっかりしてきて、観ていて気持ちがよくて、楽しみである、そんなバンドに、やっとなってきたと思ったのに、なぜやめるんだ、と。

私には信じたくない事実であった。

オリジナルメンバーが木下1人だけになってしまうART-SCHOOLなんて、正直全く違うバンドといっても過言ではないのだろうか。
そう思った。
事実を知ってすぐには、いっそのことバンド名を変えてしまえばいいのに、とさえ思った。


しかし、発表から数日経った今思うことは、
メディアやファンからそう言われることは本人たちは百も承知だろう、ということだ。
それを承知した上でも、メンバー全員が納得して決定した結果がこれなのだ。
そんなの受け入れざるを得ないではないか。
それに、桜井が脱退して、今後のART-SCHOOLが自分たちにとって良くないものになると思ったなら、この結果にはならないだろうし、むしろ解散という選択肢もあったのかもしれない。
残る木下、戸高、宇野が、もっともっといいものを作っていく自信があるからこそ、今回の結果となったのだろう。

そうとなれば、もう、本当に、メンバーを信じて受け入れるしかないのだ。
悲しいけれど、ファンとして、それは一番やらねばならないことだ。

そして、桜井が在籍するART-SCHOOLにできることは、
桜井のART-SCHOOLとしてのラストライブに行って、
その彼と、そして彼と一緒に演奏する彼らの姿を、しっかり目に焼き付けること、ただそれだけなのだろう。


今さっき、奇跡的に一般発売でチケットの確保ができた。

2009年5月8日、私にとって一生忘れられない日になることは間違いないだろう。